人のからだに触れる。
その仕事に興味があり、面白くなってきたからこそ難しい領域を知る。
それが、最近際立って感じられるようになってきました。
明鏡塾でヒントを頂き、検証を積み重ねてきた中、ヒモが僕にヒントを与えてくれました。

両端を指で掴んで紐を引っ張ろうとすれば、指先の緊張に気が奪われて「紐が伸びているのかどうか」という情報が見えなくなる。
逆に、指先の感覚を変えず紐を伸ばす意識をすれば紐が伸びてきているという実感が情報として感じられる。
例えば、筋肉のコリ(硬結)部分を指先で力いっぱい押し込んでも筋肉はほぐれるどころか逆にさらに緊張する。
であるならば、「どうすれば良いか?」になる。

相手に押してきたという情報を与えない工夫が必要になるという事が言える。
何故なら、相手の無意識が気づいてしまえば身体は必ず緊張状態を選択してしまうからです。
そこで武術的な身体原理を利用する。
身体原理を応用すると、相手には押してきたという情報が察知できず、押されているのに押されていないという状態に変化する。
要は、相手の身体は緊張できない状態にするという事。
言葉にすると難しい。
しかし、現象としてはそうなるのである。
これは、教室のクライアントさんにも提供した。
自身のセルフケアをする際にも、同じ事が出来るのだろうか?
その検証は今も継続中。
自らの意思に対して押しつけ的な発想が加われば、身体は無意識の反応を起こす・・・これを汲み取れるかどうかが、健康体への手掛かりになるわけです。
※自分の身体ですら無意識反射は起こる
セルフケア、施術ではそうなる。

では、運動やトレーニングではどうなのか?
使用する道具、また重力の影響、運動方向を考慮する必要がある。
しかし、それだけでは緊張状態でしかない。
極度の緊張状態の先に、連動のコツが隠されている。
これはまだまだ検証が必要ですが、あるターゲットを感覚し意識する事で、他が動かされる状態になる必要がある。

これが難しい。
何故なら、全身体の全意識を感覚できなければ、恐らく実現できないからです。
これは、武道的な発想を学び検証していく事で、何かしらの手掛かりが見えてくる可能性を僕は感じているわけです。
「このようにすれば、こうなる!」
ではなく、
「そうなっている!」
にならないと自然ではないという事。
これが「身体の状態化」
イメージが身体に宿り、その様になっているまで落とし込む必要があるわけです。
何故出来たのか?分からない。=これが状態化=無意識の状態化
「分かる」は状態化ではないという事になってしまうのです。
※頭で理解しているということ
今回は、僕の解釈、現段階の気づきの言語化を残す意味でブログに残しました。
身体レベルも脳科学の認知レベルにおいても、抽象度を上げると同じ事になってきます。
「○○の様にになりたい。」=「○○にはなれない。」
「○○になっている。」=「状態化。」
ここを追求して行動していくしか、学びはなさそうです。
追伸
賢芯塾では、身体の面白さを参加メンバーで検証し合い、からだ感覚を磨いていく場になります。
今回のテーマは「テコの原理」「ラセンのチカラ」を検証し合います。

出来る、出来ないに捉われるのではなく、「今のあなたを知る=現在の状態化を知る」に繋がります。
やっている内容はシンプルですが、中身の濃さは人それぞれ違います。
身体を知り、心を知る。
関わる人との関係性を知り、心を働かせる。
まずは手で触れるという人だからこそ可能な価値と可能性を見出していきましょう。
そして最終的には、賢芯塾で学んだ内容を生活の一部に落とし込み、自然とできている(なっている)状態化を目指して各々が目的に動かされる身体をデザインしていきます。
興味のある方は、詳細よりご確認ください。
詳細はコチラ👇
https://body-design-project.com/clp/kennshinzyuku-bdp/

戸川 俊輔

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